世界最高水準の最低賃金
日本では都道府県ごとに最低賃金(時間給)が異なりますが、最も高い東京で869円、次いで神奈川が868円、逆に最低賃金が安い都道府県では沖縄や鳥取、島根など9県で664円(平成25年10月7日現在)となっています。
日本の最低賃金は先進国の中で最低水準になっており、他の先進国を見てみると、オーストラリアで15.96豪ドル、フランスで9.4ユーロなど日本よりはるかに高い最低賃金が保障されています。
ちなみに、昨日5月18日にスイスでは世界最高額となる時給22スイスフラン(約2,500円)の最低賃金を導入するか否かを問う国民投票があり、結果は反対が76.3%の大多数を占め、否決されました。
スイスには日本などのように最低賃金制度が設けられておらず、従業員の賃金は通常、労使交渉によって設定されてきましたが、昨日の国民投票もこの労働組合が「物価高のために導入が必要」と訴えたことがきっかけでした。
最低賃金が上がればインフレとなり、最低賃金が下がればデフレになったりと、どちらが良いとは言い切れませんが、日本では現在、生活保護受給者と最低賃金で働いている人を比べるとほとんど変わらないのが現状です。
今後、日本でも海外でも、最低賃金がどのように変動していくかによって経済の流れが大きく動きそうですね。