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【オーストラリア】MD111におけるPriorityとStandard Priorityについて


オーストラリアで予告されていたMinisterial Direction 111(以下MD 111)が2024年12月19日発表となりました。
既存のMD 107がMD 111に置き換えられる指令であり、MD 107は2024年12月18日に廃止されました。

最近議論になった2025年留学生上限が廃止され、2025年は留学生上限制がなくなったことが決まりました。
しかし、今回のMD 111によって上限制が再び異なる形で復活になったと捉えております。

MD 111は、オーストラリア国外で学生ビザを申請する場合にのみ該当し(Offshore)、主な内容は次のとおりです。

1. 学生ビザの処理優先順位を“Priority”と“Standard Priority“の2つに区分
2. 学生ビザ処理優先順位のための基準であり、学生ビザ申請を承認または拒否する基準ではない
3. VET、Undergraduate、Post Graduate(Coursework)の処理優先順位は、登録した学校上限人数80%に達したかどうかに応じて処理優先順位が変更されることがある
4. SSVF学校等級で処理順位の違いはない
5. 早期留学、ELICOS、TAFEのVET課程、大学院リサーチ課程、大学ファンデーション課程などは上限制にかかわらず“Priority”で処理
6. 各学校別に割り当てられた2025年上限人数で80%までのみ“Priority”で処理し、その後からは“Standard Priority“で処理

※重要※
ELICOSコースでのみ申請する学生ビザは、常に“Priority”で処理されます。

現在、優先順位に基づくビザ承認の速度については明確な情報はありませんが、今回の発表では、移民局は学生ビザ申請時は可能な限り余裕を持って(開始日基準4ヶ月前)申請し、申請時点から書類及び情報の欠落なしにビザ申請するように明示しました。
そして、学校別に割り当てられた上限制で80%までのみ優先順位とするため、2025年上半期から中期まではほとんどのビザが“Priority”順位として処理され、それ以降は“Standard Priority”として処理されると予想されます。
ただ来年上半期にオーストラリア総理選挙があるため、選挙以降再び変更があるかもしれないと予想しております。

※混同しやすい点
MD 111は、Offshoreでのビザ処理順位付けのための大臣指令であり、Onshore(オーストラリア国内)からの学生ビザ申請にはビザ処理優先順位は適用されません。また、既存の国別、学校別ビザ等級(SSVF)で必要な書類は同じです。

発表:https://www.homeaffairs.gov.au/news-media/archive/article?itemId=1282