オーストラリアのサッカー事情
現在サッカーのアジア・チャンピオンリーグが行われており、日本からは昨年のリーグ覇者であるサンフレッチェ広島をはじめ、横浜Fマリノス、川崎フロンターレ、セレッソ大阪といったJリーグの強豪チームが出場していますが、他国から参加しているチームも自国のリーグで上位に位置する強豪チームばかりです。
昨年のACL覇者で中国代表の広州恒大は潤沢な資金を持つアジア屈指のビッグクラブで、名称リッピ監督の下には、足が早く裏への飛び出しが上手いムリキ選手(2013年ACLで10試合9ゴール)やフリーキックやドリブルを得意とするコンカ選手(2009年、2010年ブラジルリーグMVP)、そして以前にはヨーロッパの強豪ユヴェントスも獲得に動いたエウケソンなど、強力な攻撃陣が揃っており、現在ACLに出場しているチームは妥当広州恒大を掲げているチームも少なくはないのではないかと思います。
広州恒大のように有名選手を集めるのはどこのクラブでも容易ではありませんが、日本でも今シーズンから2010年W杯のMVPであるウルグアイ代表のフォルラン選手が加入し、現在ACLに出場しているオーストラリア代表のウェスタン・シドニー・ワンダラーズにも日本が誇るテクニシャンの小野伸二選手がプレーするなど、これまでヨーロッパを中心に活躍してきた世界的ビッグネームがアジアでも活躍することが増えてきています。
先でも述べたとおり、小野選手が所属するウェスタン・シドニー・ワンダラーズはオーストラリア代表チームでAリーグに所属する本拠地を最大都市のシドニーに置くクラブですが、そんな巨大都市シドニーには以前、日本を代表する名選手でもあるキングこと三浦選手が一時期所属していたオーストラリアの名門クラブ シドニーFCの本拠地でもあり、現在は元イタリア代表10番のデル・ピエロ選手がプレーをしています。
オーストラリアは元々、ラグビーやクリケットなどのスポーツが国民的スポーツで、現在もその人気が衰えることはありませんが、小野選手やデル・ピエロ選手、ヘスキー選手、キューエル選手などがAリーグのチームでプレーしているということもあり、Aリーグの総観客動員数は4季連続で伸びており、競技人口も年々増加しています。
オーストラリアのサッカーの歴史は1977年から続いたナショナル・サッカー・リーグを引き継ぐ形で、2005年にプロリーグであるAリーグが誕生し、現在は9年目のシーズンを迎えています。
しかし、Aリーグではオーストラリア国内でビッグクラブと言われているシドニーFCとメルボルン・ビクトリーを除いて、経営が上手くいっているチームは少なく、2010/2011-2011/2012シーズンに連覇を果たしたブリスベン・ロアやACL常連のセントラルコースト・マリナーズなどといった強豪チームでさえもギリギリのところでチーム運営をしているのが現状です。
現在はまだまだスタジアムの空席が目立つゲームが多くなっていますが、今後はビッグネームによる集客はもちろん、今年6月から始まるブラジルW杯でオーストラリア代表の快進撃が見られれば、オーストラリア国内のサッカー事情も大きく変化するのではないかと思います。