留学エージェントが倒産したら
留学エージェントにお申し込みをする場合は、手続きの煩雑さが省ける一方で、それなりの金銭リスクが伴うことを知っておく必要があります。一般的には、留学エージェントが倒産した場合にはお金は戻ってきません。さらには、留学すること自体ができなくなってしまいます。倒産した会社には当然、電話も繋がらず、弁護士も手が出せず、結局泣き寝入りするしかないといった状況を作らないためにも留学エージェントの倒産について解説いたします。
なぜ留学エージェントが倒産するのか?
これは、自転車操業の経営を繰り返しているからです。留学希望者から預かった留学費用を会社の運転資金に充当するため、すぐに語学学校への支払をしないのです。会社の運転資金とは具体的に、人件費、広告費、通信費、賃貸料、印刷代、営業費などのことを指します。この会社の運営費用を捻出するため、社員に厳しいノルマを設けたり、月末で無理矢理契約書をかかせたりと悪循環が生まれます。これの繰り返しで、育った社員が定着せずに余計な採用コストや教育費がまた経営を圧迫します。学校への支払い期日が迫ってきたら、ちょうど同時期に契約となった他の留学希望者から支払われたお金を学校に支払います。この経営のリスクは、常にお金が安定して入って来なければ、語学学校への支払いを確実に行うことができない点にあります。
倒産したら、お金は1円も返ってこない
留学業界とビジネスモデルが似ている旅行業界では、『旅行業法』によって消費者は守られています。申し込み後に旅行業者が倒産した場合には、消費者は一定の金額の還付が受けられるように法で定められています。しかしながら、留学業界には、今の所こうした法の整備はありません。そのため上記のようなずさんな経営がまかり通ってしまい、留学希望者には1円も返金ができなくなってしまうのです。
「旅行業法の適用可」という謳い文句に要注意
留学エージェントによっては、「旅行業者としても登録してあるので旅行業法の適用を受けることができるので安心」と謳っているところもありますが、これも注意が必要です。旅行業者として登録していれば確かに旅行業法の適用がありますが、これは『旅行業』に該当するサービスのみが適用対象となります。旅行業の資格を持っている留学エージェントが倒産した場合、このエージェントを通して手配した航空券の還付は一部受けることができますが、学校への授業料として支払ったお金の還付は旅行業法の範囲外となり、還付は一切受けることができません。旅行業に該当するサービスというのは、自社で企画したツアーへの参加者募集や、航空券・宿泊先の手配などのことを指します。留学エージェントの主軸サービスである「語学学校の紹介や斡旋」は、これには該当しません。
留学エージェントの支払時期を知るには?
自分が在籍する留学エージェントの内部的な資金の流れまで説明してくれるカウンセラーは皆無だと思います。つまり、留学希望者の方は、事前にこれを知る術がないため、結果的に路頭に迷うこととなるリスクがあります。しかし、留学エージェントが留学費用を支払うタイミングを知る方法はあります。『申し込み後、「入学許可証」はいつ、どのタイミングでもらえるのか?』と留学エージェントに尋ねることで、リスクを回避することができます。
FUJIYAMA Internationalが倒産したら?
開業から今まで、無借金経営を貫いておりますが、震災やテロによる留学希望者の激減、提携会社の倒産・営業不振などで経営の歯車が狂ってしまうことは、充分に考えられます。万が一、FUJIYAMA Internationalが倒産した場合ですが、留学希望者の留学そのものがなくなることはありえません。FUJIYAMA Internationalでは「即時送金システム」を採用しており、入金確認後遅くとも5営業日以内には語学学校への支払を完了させております。手元に「入学許可証(学校によっては受領証)」がある限り、FUJIYAMA Internationalの倒産によって、留学がなくなることは100%ないと断言できます。
学校の倒産とFUJIYAMA Internationalの取組
2017年2月28日にカナダのトロントにてCORNERSTONE ACADEMIC COLLEGEという学校が、突然閉校しました。この際も学校側からの返金は1円もありませんでしたが、ただちに転校手続きと新しいホームステイ先の選定、空港ピックアップ手配をさせていただき、生徒にご迷惑がかからぬよう、無償ですべて保障をいたしました。かねてから世界語学学校協会連盟(GAELA)に加盟していない学校、キックバックが高すぎる学校や極端に安すぎる学校はご紹介しないよう努めておりましたが、実際に起こってしまいました。この先も予期せぬ事態に備え、財務体質の安全な学校や提携校を厳選したり、定期的な視察(2~3ヶ月に一度)することで、未然に防いで参る所存でございます。