住民票・海外転出届について
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海外留学が決まっても「何を準備したらいいのか…」などと悩む方もいるのではないかと思いますが、まずは現地生活において不自由ない生活が送れるよう、しっかりと持っていくものを決めた上で持ち物リストを作成し、チェックを入れてみましょう。しっかりとした準備を行えば、忘れ物は防げるはずです。また、海外在住期間中は日本国外にいますので住民票を抜くことも可能です。住民票を残すかどうかは個人で決めることができますが、下記のものが関係してきます。
健康保険(社会保険又は健康保険)
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健康保険に加入している場合、各市区町村の役所に住民異動届けを提出することで、国民健康保険の被保険者資格を失い、海外滞在期間中の保険料は払う必要がなくなります。
※会社勤めの方は社会保険、自営業や個人事業主の方は国民健康保険
年金(厚生年金又は国民年金)
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住民票を抜いた場合、年金を納める必要がなくなります。しかし、納めなかった期間(海外在留期間)も「カラ期間」として、年金支払い年数としてカウントされますが、実際には納める金額が少なくなるので受給額は減額されます。
※会社に勤めている人は厚生年金、その他の人は国民年金
住民税
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住民税は「1月1日」に住んでいた居住地の市区町村に納めることになっており、同年6月に昨年分(1月~12月)の住民税が決まり、6月から翌年5月までの1年間で払うことになります。
※住民票を抜いた後でも、届け出以降の住民税を支払う必要があるので注意が必要です。
住民票を抜いた場合のメリット
- 国民年金が強制から任意加入になります。(国民年金を納める必要がなくなります。)
- 住民税を払わなくても良くなります。(※前年度の所得と1月1日基準で算出となります。)
- 健康保険料を払わなくても良くなります。
住民票を抜いた場合のデメリット
- 国民年金を納める金額が少なくなるため、受給額が減額されます。
- 障害年金を受け損なう可能性があります。
- 健康保険に加入できなくなります。
- 抜いている間は、選挙で投票ができなくなります。
- 印鑑証明が取れなくなります。
- 賃貸や就職において、住民票が必要な状況で困ることがあります。
役所手続き
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役所手続きは必ず、本人が行う必要がありますので、これだけは留学エージェントに代行を依頼することはできません。また、前年度収入、所在地やそれを管轄する地方自治体、海外での滞在方法、現在の居住タイプ、家族の構成、健康状態などの個々人の情報がベースになる上に、法規定が頻繁に変わります。そのため、一概に「住民票を抜いた方がいい/悪い」とは留学エージェントも判断が難しい部分となります。実際に行う手続きはそれほど複雑ではありませんので、役所に行って直接聞いてみましょう。